長崎地方裁判所 昭和47年(わ)56号 判決
判決主文
被告人を懲役四月および罰金一五〇万円に処する。
右罰金を完納できないときは、金一万円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置する。
ただし、この裁判確定の日から二年間右懲役刑の執行を猶予する。
訴訟費用は全部被告人の負担とする。
適用した罰条
所得税法第二三八条第一項、第一二〇条第一項第三号、刑法第四五条前段、第四七条本文、第一〇条、(第二の罪の刑に加重)、第四八条第二項、第一八条、第二五条第一項、刑事訴訟法第一八一条第一項本文。
累犯の加重原因である前科
罪となるべき事実
別紙のとおり
裁判所書記官 佐藤吉和
(裁判官 弘重一明)
(別紙)
被告人は、長崎市滑石町一九五七番地において、菓子、冷菓卸売業を経営しているものであるが、所得税をほ脱する意図のもとに、
第一 昭和四三年中において、三六二万一、八二六円の所得があったのに、営業帳簿等に架空の仕入金支出を計上するなどし、右所得の一部を仮名の銀行預金にして秘匿したうえ、昭和四四年三月六日所轄長崎税務署長に対し、妻佐藤マスエ名義をもって同年中の所得金額が一二六万一、五三五円(その所得税額九万三〇〇円)である旨を記載した虚偽の所得税確定申告書を提出するなど不正の行為によって、同年度の所得税七一万四、六〇〇円をほ脱し、
第二 昭和四四年中において、八九〇万一、一五九円の所得があったのに、前同様右所得の一部を秘匿したうえ、昭和四五年三月一〇日前同税務署長に対し、妻佐藤マスエ名義をもって、同年中の所得金額が、一〇二万九、一一六円(その所得税額七万四〇〇円)である旨を記載した虚偽の所得税確定申告書を提出するなど不正の行為によって、同年度の所得税三〇三万四、六〇〇円をほ脱したものである。